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ぴあのピアの徒然日記

福岡でピアノを楽しむサークル、ぴあのピアの日記です。コメントは機能していませんので、メールを頂けると助かります。

小さな一流品 

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。


昨年末、中国地方へ出かける機会があり、これはチャンス!とばかりに某ピアノ店を訪れて、ベヒシュタインの小型アップライトに触れることができました。

現在のベヒシュタインのシリーズ構成は3段階のようで、いただいた資料をもとにマロニエ君も確認の意味でおさらいをしておくと以下のような感じでしょうか。
話をすすめる上でいちいちシリーズ名をいうのも面倒なので、シンプルにA、B、Cと分類することに。

A【C.BECHSTEIN コンサート】
ベルリン発祥、歴史あるベヒシュタインの本家本流。
コンサートグランドD-282 以下5種類のグランド、アップライトの王者の名をほしいままにするConcert 8を頂点に5種類のアップライトを構える、このブランドの中心かつ最高のシリーズ。

B【BECHSTEIN アカデミー】
ベヒシュタインを名乗るも、近年加わった廉価シリーズ。
一時はアジアでの生産など曲折があったようだが、現在は「ドイツ製」と明記されている。
ただし、製造業界では他国で部分生産し、本国で最終仕上げをすれば本国製を名乗ることができるというグレーなルールもあるようで、詳細は不明。

C【W.HOFFMANN】
間違っているかもしれないけれど、記憶ではチェコのペトロフで生産されるベヒシュタイン系列の廉価ブランド。
現在はどうなっているか知らないが、B同様どうも生産国/生産会社に関してはスッキリしません。
A/Bが Made in Germany とあるのに対し、Cは Made in Europe だそうで少なくともドイツ製ではないらしい。
スタインウェイはボストンがカワイ、エセックスがパールリバー等、わかりやすいのとは対照的。

シリーズ名は、最近さらにコンサートシリーズ→マイスターピースシリーズ、アカデミーシリーズ→プレミアムシリーズと改称されているとかいう情報もあって、正直いって煩わしさを感じます。
そもそも廉価シリーズをプレミアムというのもどうもなぁ…と思ったり。
ベヒシュタインの特徴は立ち上がりの良いクリアな音なのだから、その製造にまつわる情報もぜひクリアで澄みわたったものにしてほしいもの。


前置きが長引きました。
触れたのは、(A)C.BECHSTEIN コンサートのContur118、(B)BECHSTEIN アカデミーのB.116Accent、(C)W.HOFFMANNはよく覚えていないけれど、たぶんWH114P。
お値段は順に270万円、210万円、156万円。

どれも高さは118cm、116cm、114cmとアップライトの中でもかなりの小型で、下手をすると電子ピアノに近い感じのサイズです。
背が低いだけでなく、前後左右もかなり薄くて細身、その可憐な姿はこれで大丈夫なの?という不安感も正直あるけれど、そこが新鮮な魅力としても眼に映るものでもあり、いずれにしろその儚いような佇まいにまず見入ってしまいます。
ちなみに日本で最も普及しているアップライトのサイズが高さ125〜131cm、奥行き70cm近くと上下前後左右に分厚く、それらに比べると遥かに軽快でモダンな印象。

サイズこそ小さいけれど、(A)の深いつややかな黒の塗装はまるで輪島塗のようで、その作りはこれ以上ないほどのクオリティで美しく、小さくとも高級品然とした独特な存在感を放っていることは、ある種の凄味を感じるほど。

肝心の音は、さすがに腹にズシンと来るようなものではないけれど、一音一音がハッとするほど磨き込まれた美しさで整っており、しかも高い音楽性や品格まで備えており、これはまぎれもなく高級ピアノ。
まるで、小さく作ることに意地と情熱を傾ける職人の工芸作品のようで、中央に小さく輝くC.BECHSTEIN のロゴがやたら誇らしい感じに見えてきます。
このサイズから予想されるような安っぽさや制約とは無縁で、とりわけ影響を受ける低音も破綻がないのはあっぱれで、とにかく音は明快で上質、タッチはどこまでもなめらか。
なぜこんなことができるのか…狐につままれたようでした。
一目惚れしそうで、できることならすぐにでも持って帰りたいような誘惑に駆られました。

その下位に位置するアカデミーシリーズのB.116Accentも、かなり好印象でした。
上位のContur118とくらべても、さほど遜色ないレベルが実現されており、これだけを弾けば十分に満足できるモデルですが、交互に弾くと、たしかに音の深みとか奥行きがややスケールダウンしていることがわかります。

W.HOFFMANNになると、前の2台を弾いた直後ということもあり、はっきりと格の違いを感じます。
はじめのC.BECHSTEINが夢の中にいるとしたら、次のBECHSTEINはその夢が少し浅くなり、HOFFMANNでは残念ながら現実というところでしょうか。

その意味では、(A)(B)(C)はだいたい60万円刻みの価格設定ですが、弾いた感じでは等間隔ではなく(B)は中央より(A)に寄っているようです。
あー、気になるものに触れてしまったなぁ…。

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2019/01/03 Thu. 02:33 | trackback: 0 | comment: -- | edit

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