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ぴあのピアの徒然日記

福岡でピアノを楽しむサークル、ぴあのピアの日記です。コメントは機能していませんので、メールを頂けると助かります。

グランフィール 

ピアノがお好きな知人の方から思いがけない情報をいただきました。
福岡の某ショッピングモールに買い物に行かれたところ、イベント会場で近隣の楽器店によるピアノの展示販売会が行われており、その中にヤマハの中古アップライトにグランフィールを装着したものがあった由。
曰く、タッチはピアニッシモが出しやすかったとのこと。

グランフィールは鹿児島県の薩摩川内市にある藤井ピアノサービスのご主人が考案され、特許も取得されたものらしく、アップライトピアノの構造上やむを得ず制約を受けるタッチを、グランドピアノ並みに改善するための発明…といえばいいのでしょうか。
すでに全国のピアノ店の多くがその取り扱い(正確には取り付け)をしているあたり、どんなものか興味津々でした。

実をいうと、何年も前に藤井ピアノサービスを訪れた際、このグランフィール付きのアップライトに触れたことはあったものの、この時はこの店が保有する珍しいピアノのほうに気持ちが向いていて、アップライトのタッチにあまり熱心ではありませんでした。

しかしここ最近は自室でシュベスターのアップライトを弾くようになり、たしかにアップライトのタッチ感は良いとは言えないけれど、アップライトはこういうものだからと諦めてしまえば、それはそれで馴れていたというのが正直なところ。

そこに飛び込んできたグランフィールの情報でしたので、それはぜひ!というわけで、翌日マロニエ君もさっそくそのモールのイベント会場に赴きました。

何台も並べられたアップライトピアノ(UP)の中で1台だけグランフィールを装着したヤマハの中古UPがあり、さっそく触らせていただきましたが、予想を遥かに超えたその効果にはただもうびっくりでした。
人差し指で、単音を出しても違いの片鱗は感じたけれど、周囲を気にしながらちょっと曲を弾くと、えっ、なにこれ!?
まるでUPとは思えぬコントロール性、音色の落ち着きは圧倒的で、わずか数秒で不覚にも感動さえしてしまったのでした。

情報提供者の「ピアニッシモが出しやすい」というのは、要はコントロールが自在ということで、通常のUPの出す音がどこかもうひとつ品位や深味がないのは音そのものではなく、タッチコントロールが効いていないから、いちいち無神経な発音になっている部分が大きいということが、グランフィール付きを弾いてみることでたちまち解明できました。

UPなのにスッキリした好ましいタッチの感触を知ってしまうと、これまでのUPのタッチは常に無用な重さとクセみたいなものに邪魔されていることがいやでもわかります。とくにストロークの上のほうが重く、そのあとはストンと落ちてしまいまい、そのストンと落ちるタッチから出る音が、UP独特のあのバチャッとした表情に乏しい音なんですね。

ピアノそのものは普通のヤマハの中古UPなのに、タッチがグランド並になっただけで表現力はたちまち倍加され、ひとまわりもふたまわりも格上の、やけに落ち着いた大人っぽいピアノのようになってしまうのですから、いかにタッチがピアノとしての価値や魅力を左右しているかを思い知らされ、とても貴重な体験にもなりました。

正直言って、自分で体験してみるまではこれほどとは思っていませんでしたし、わざわざそんな費用と手間をかけるぐらいなら、スパッとグランドにしたほうがいいのでは?裏を返せばUPはしょせんUP、グランドには敵わない…という思い込みがありました。
しかし、現実にこのような好ましいタッチのUPに触れてみれば、当たり前ですがむろんそれに越したことはないのです。

タッチの変なくせがなくなり自由度が増してくると、そこから出てくる音も決して悪くはないように聞こえるし、逆を言えば、グランドだってはっきりいって貧相な安っぽい音を出すものもあれば、そんなショボいグランドよりずっと威厳のある低音なんかを出せるUPもあることを思い出しました。

ともかく、このグランフィールの効果たるやまったく衝撃的で、できればすぐにでも我がシュベスターに装着したいところです。
しかし、その価格を聞くと20万円(税抜き)からだそうで、その効果は充分わかっていてもちょっと考えてしまう金額なのも事実で、少なくともマロニエ君にとっては即決できるようなものではなく、ひとえに価格だけが足を引っ張ってしまいます。
一部の高価な外国製UPはともかく、対象の多くが国産のUPだとすると、もう1台中古ピアノが買えそうなこの価格がネックとなって、付けたいけれど断念される方が多くいらっしゃるのではないでしょうか?

UPの長所は、自分で使ってみると痛感しますが、なんといってもグランドのように場所を取らないことで、さすがのマロニエ君でも、自室にグランドを置こうなどとは思いません。
なので、スペース的にグランドは無理だけど、タッチや表現にはこだわりたいという人には、これは唯一無二の解決策であるのは間違いないようです。

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2018/05/21 Mon. 02:57 | trackback: 0 | comment: -- | edit

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